物理化学が難しい理由と勉強法

物理や化学に苦手意識を持たない勉強法

物理・化学が難しく感じられる原因は、暗記量の多さだけではありません。単元の全体像が見えないまま用語や公式を覚えようとしたり、単位の意味が曖昧なまま計算問題に入ったりすると、問題文を読んでも何を問われているのかが見えにくくなります。

物理・化学で苦手意識を強めないためには、いきなり応用問題に入るよりも、全体像をつかむ、単位と用語を確認する、公式の意味を理解する、同じ問題を解き直すという流れで進めることが大切です。

たとえば、圧力の問題であれば「Pa」という単位だけを覚えるのではなく、「面積あたりにどれだけの力がかかっているか」をイメージできるかが重要です。化学の濃度であれば、「何がどれだけ溶けているのか」を図や数量関係で考えられるかによって、計算のしやすさが大きく変わります。

このページでは、物理・化学を苦手にしないための勉強法を、家庭学習でも見直しやすい形で整理します。

物理・化学が苦手になりやすい理由

物理や化学を苦手と感じる生徒さんには、次のような共通点が見られます。

  • 単元の全体像をつかむ前に、細かい用語や公式を覚えようとしている
  • 単位や基本用語の意味が曖昧なまま、計算問題に進んでいる
  • 公式を暗記していても、どの場面で使うのかを判断できない
  • 一度解いた問題をそのままにして、理解が定着していない

こうした状態が続くと、授業を聞いても「何の話をしているのか分からない」、問題文を読んでも「何を求めればよいのか見えない」という感覚になりやすくなります。

特に物理・化学では、知識を覚えることと、問題の中で使うことの間に距離があります。用語を知っているだけでは解けず、公式を覚えているだけでも十分ではありません。問題文の条件を読み取り、単位や数量の関係を見て、必要な考え方を選ぶ力が求められます。

物理・化学に苦手意識を持たないための勉強法

① 単元全体のイメージを先につかむ

化学も物理も、最初から細部を完璧に覚えようとすると負担が大きくなります。最初の段階では、細かい暗記よりも、単元全体で何を扱っているのかをつかむことが大切です。

  • 最初はひとつの教材に絞って読み進める
  • 細部をすべて覚えようとせず、大まかな流れをつかむ
  • 分からない語句があっても、単元全体で何を扱っているかを確認する

たとえば、力学であれば「物体に力が加わるとどうなるか」、電気であれば「電流・電圧・抵抗がどのように関係するか」、化学反応であれば「物質がどのように変化するか」を大きく捉えます。

細部の暗記は、全体のイメージができてからの方が入りやすくなります。最初から用語だけを覚えようとするよりも、現象を頭の中で想像しながら読んだ方が、知識が残りやすくなります。

② 単位と基本用語を優先して確認する

物理・化学では、基礎知識の中でも特に単位の理解が重要です。単位は単なる記号ではなく、その量が何を表しているのかを示しています。

  • 密度は「一定の体積あたりの質量」を表す
  • 圧力は「一定の面積あたりにかかる力」を表す
  • 熱量は「物体に出入りする熱の量」を表す
  • 物質量は「粒子の数をまとめて扱うための量」を表す

単位の意味が分かると、問題文の読み方が変わります。たとえば、密度の問題で「g/cm³」と出てきた場合、質量と体積の関係を問う問題だと分かります。圧力の問題で「N/m²」と出てきた場合、力と面積の関係を見る必要があります。

化学では、元素記号、周期表、価数、化学式、物質量などの基本事項が曖昧なままだと、計算問題に入ったときに負担が大きくなります。暗記は避けられませんが、単なる丸暗記ではなく、意味と一緒に覚えることが大切です。

暗記方法については、必要に応じて『定期試験前にまとめて暗記する方法』も参考にしてください。

③ 公式は意味と使う場面をセットで理解する

全体像と基礎知識がある程度入ったら、次は公式の理解です。ここで大切なのは、公式を覚えるだけで終わらせないことです。

  • その公式が何を表しているのか
  • どの数量同士の関係を示しているのか
  • どのような問題で使うのか

この3つを合わせて確認すると、公式を問題の中で使いやすくなります。

たとえば、圧力の公式であれば、単に「圧力=力÷面積」と覚えるだけでは不十分です。面積が小さくなると圧力が大きくなる、同じ力でも接する面積によってかかり方が変わる、というイメージまで理解しておく必要があります。

化学の濃度であれば、「濃度」「溶質」「溶液」の関係を言葉で説明できるかが大切です。式だけを覚えていると、問題文で聞かれている量が変わったときに対応しにくくなります。

公式を覚えた後は、次のように確認すると効果的です。

  • 公式に出てくる文字が何を表すかを説明する
  • 単位を見て、どの数量を求める問題かを考える
  • 似た問題で、使う公式が同じか違うかを比べる

公式は、暗記した時点ではなく、問題の中で使えた時点で本当の理解に近づきます。

④ 間違えた問題は原因を分けて見直す

物理・化学の演習では、解けなかった問題をそのままにしないことが重要です。ただし、「分からなかった」で終わらせるのではなく、何が足りなかったのかを分けて確認します。

  1. 使うべき公式を思い出せなかったのかを確認する
  2. 単位や用語の意味が曖昧だったのかを確認する
  3. 問題文の条件を読み取れていたかを確認する
  4. 計算の途中でミスをしていないかを確認する
  5. 解説を読んだ後、同じ問題をもう一度解く

たとえば、密度の問題で間違えた場合でも、原因はひとつとは限りません。公式を忘れていたのか、体積の単位変換でつまずいたのか、問題文から質量と体積を拾えていなかったのかによって、見直す内容は変わります。

また、化学反応式の問題であれば、元素記号を覚えていないのか、係数の合わせ方が不十分なのか、物質量との関係が見えていないのかを分けて確認する必要があります。

演習後は、次の流れを意識すると定着しやすくなります。

  • 解けた問題と解けなかった問題を分ける
  • 解けなかった理由を一つずつ確認する
  • 教科書や参考書の該当箇所に戻る
  • 解説を読んだ後、同じ問題を再度解く
  • 数日後にもう一度解いて、定着しているかを確認する

一度解説を読んだだけでは、次に同じ考え方を使えるとは限りません。時間をおいて解き直すことで、知識と解き方が少しずつ結びついていきます。

物理と化学で勉強の見方は少し異なる

物理と化学はどちらも理系科目ですが、つまずきやすい場所には違いがあります。物理では、現象のイメージや数量関係が見えないことで難しく感じる場合が多くあります。化学では、用語や物質の性質、反応の関係が曖昧なまま計算に入ることで苦しくなる場合があります。

  • 物理では、図を描いて力や動きの関係を見る
  • 化学では、物質名・化学式・反応の関係を言葉で確認する
  • 物理では、単位から数量関係を考える
  • 化学では、暗記事項と計算のつながりを確認する

同じ「分からない」でも、物理では図にすれば見えやすくなることがあり、化学では用語と式を整理すると理解しやすくなることがあります。科目ごとの違いを意識すると、勉強の負担を減らしやすくなります。

家庭学習で確認したいポイント

物理・化学の苦手意識が強くなる前に、家庭学習では次の点を確認しておくとよいでしょう。

  • 教科書や参考書を読んだとき、単元全体で何を扱っているかを説明できるか
  • 重要な単位の意味を言葉で説明できるか
  • 公式に出てくる文字が何を表すかを説明できるか
  • 間違えた問題について、原因を具体的に言えるか
  • 数日後に同じ問題を解き直して、考え方を再現できるか

これらが曖昧な場合、問題数を増やすだけでは改善しにくいことがあります。先に単位、用語、公式の意味を確認し、短い問題で使えるかを試す方が効果的です。

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当塾では、完全1対1の個別指導で、生徒さん一人ひとりの状況や目標に合わせた授業を行っています。

物理・化学では、現在の理解度を確認したうえで、単位・用語・公式・演習のどこでつまずいているかを丁寧に見ていきます。学校の授業進度、定期試験、受験対策のどれを優先するかによって、授業で扱う内容も変わります。

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中高一貫校向けのオンライン塾とは』でも紹介している通り、オンライン授業には次のような利点があります。

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  • 部活や学校行事に合わせて時間を調整しやすい
  • 物理・化学の苦手単元に絞って確認しやすい

物理や化学に不安がある場合でも、1対1で考え方を確認しながら学習を進めることで、少しずつ問題への向き合い方が変わっていきます。

まとめ:物理・化学は全体像、単位、公式、演習の順に確認する

最後に、本記事の内容を整理します。

  • 物理・化学は、最初から細部にこだわりすぎず、単元全体のイメージをつかむことが大切
  • 単位や基本用語の意味が分かると、問題文の内容を読み取りやすくなる
  • 公式は暗記だけでなく、意味と使う場面を合わせて理解する必要がある
  • 演習後は、間違えた原因を分けて確認し、同じ問題を解き直すことが大切
  • 物理と化学ではつまずきやすい場所が異なるため、科目ごとに見方を変える必要がある

物理や化学は、難しい用語や公式が多いため、最初から完璧に理解しようとすると負担が大きくなります。しかし、全体像をつかみ、単位と用語を確認し、公式の意味を理解しながら演習を重ねれば、少しずつ手応えを感じられるようになります。

解けない問題や分からない部分があっても、焦らずに一つひとつ確認していきましょう。物理・化学は、正しい考え方を積み重ねることで、得点源に近づけることができる科目です。

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