1.プログレスとは?
『Progress in English』/『Progress in English 21』(『プログレス』/『プログレス21』以下『プログレス』と表記)とは、多くの中高一貫校で長年採用されているイエズス会出版の英語教科書です。
プログレスは、検定教科書ではありません。検定教科書とは、文部科学大臣の検定を受けた小学校・中学校・高等学校で使用される教科書のことです。プログレスは、検定教科書よりも難易度が高く、主に日常生活や実社会で必要な実践的な英語力を養う目的で作成されています。
プログレスは、英文と語彙量が検定教科書と比較してかなり多くなっています。文章は主に「小説」「物語」「会話文」で構成されていて、日常生活に基づいた実践的な英文がメインとなっています。また、聞く→話す→読む→ 書くの順に学び、反復学習できるようになっていることもプログレスの特徴です。
プログレス21と検定教科書の3つの違い
プログレスと検定教科書の主な違いは、以下の3つになります。
①始めから難易度が高め
BOOK 1(検定教科書では中1用)から英語表現が比較的こなれています。
②文章と語彙量が多い
文章の難易度も検定教科書に比べ難しいです。
③習得期間が短い
検定教科書では6年間かけて学ぶ文法を、プログレスではBOOK 1~BOOK 3を使用し中1から中3までの3年間で習得できるように詰め込まれています。
プログレスの大まかな流れ
プログレスは、BOOK 1~BOOK 5の5冊で構成されています。
BOOK 1~BOOK 3では、高校の基礎文法レベルを習得できます。
BOOK 4~BOOK 5は、BOOK 1~BOOK 3までで習得した文法を体系的に整理し、不足している部分を補い、実用的な内容となるように構成されています。英語の理解力と表現力を更に磨きます。
また、プログレスには、より使いやすくするために改訂したプログレス21 REVISED版という改定版があります。REVISED以前とREVISED版の主な違いは、ページのレイアウトをより分かりやすく変更した点です。扱っている文法項目には、変更はありません。
プログレス21 REVISED BOOK 1
成語を含む単語数は約1,290語で、中1~中2用とされています。
プログレス21 REVISED BOOK 2
成語を含む単語数は約1520語で、中2~中3用とされています。
プログレス21 REVISED BOOK 3
成語を含む単語数は約1570語で、中3~高1用とされています。
プログレス21 REVISED BOOK 4
成語を含む単語数は約1410語です。
プログレス21 REVISED BOOK 5
成語を含む単語数は約2150語です。
2.プログレスでの主な課題
プログレスには、上記のような特徴があり、文章も長文で内容も難しい教材となっています。単語数が多いのでとにかく単語を覚えて語彙力を高めていかなければなりません。また、単語の量が多いため、予習の段階で単語の意味調べに時間がかかってしまい、和訳するための時間が確保できないということが起こってしまいます。また、単語の意味を調べても、英文の内容が複雑なために自力で和訳することが非常に難しいことも課題です。中高一貫校の授業は進度がはやいために内容を理解することができないまま、授業が進んでしまうというケースも多く目にします。また、復習の際も、授業をしっかりと理解することができていないために何から手をつければ良いのか分からず、プログレスに対応する参考書がないために、自力ではどうすることもできないといった事態に陥ってしまいます。
中高一貫校のテストは広範囲から出題されるためにしっかりとテスト対策に取り組む必要があります。しかし、プログレスは演習問題が少ないために応用問題に触れる機会が少なく、対応がなかなかできません。文法の解説も細かくされていないために、授業だけで理解し、知識を身に着けることが難しいのが現状です。
また、プログレスの勉強に時間を費やしすぎてしまうと、大学受験で必要な勉強と異なる部分があるため、受験勉強とのバランスをとることが難しいことも課題として挙げられます。大学入試で必要な論説文・評論文は、プログレスでは取り扱われていないため、それに対する語彙や文法の対策が不十分となってしまいます。
そのため、
・単語が多すぎて覚えられない
・予習をしようとしても単語が多く、単語調べに時間がかかってしまい、日本語訳まで手が回らない
・英文が難しく、訳せない
・予習復習に時間がかかり、他の教科を学習する時間が減ってしまう
・プログレスに対応する参考書もなく、授業だけでは理解が追いつかない
・演習問題が少なく、応用問題に対応できない
・教科書と受験に必要な内容が異なるため、受験勉強が疎かになってしまう
・受験用の語彙・文法が身につかない
などの状況に陥ってしまうことがあります。
3.プログレスの攻略法
中高一貫校専門塾エスコット(Escot)は、完全1対1の個別指導で、上記のような課題に対して以下のような対策を行います。
予習・復習の簡略化
予習…こちらから予習したい内容を厳選し、予習専用のプリントをお渡しし、効率よく予習ができるように指導いたします。
復習…授業後には復習内容が明示できるようなプリントをお渡し致します。
文法・構文
学習計画に基づいて、学習内容を指定させていただきます。授業内でテストを行い、必ず学習内容のチェックを行います。
文法・構文が身に着くまで繰り返し学習をすることで、文法・構文をしっかりと学習していきます。
単語・熟語
長期的視野に基づいて計画を作成し、週ごとに効率よく学習していきます。
長文読解
プログレスでは扱われていない大学入試で必要となる論説文・評論文対策も、個々に合わせた学習計画に基づき進めていきます。
学年別単元と開講コース
学年別の英語対策と単元は各リンク先をご覧ください。学年別でコースを設けておりますので、様々なニーズに合わせた指導が可能です。
また、教室型の授業の他、オンラインでも同様の授業が受講可能です。当塾のオンライン授業につきましては、コチラをご覧ください。
中高一貫校専門塾エスコット(Escot)は、完全1対1の個別指導で、生徒さん1人1人に合わせたプログレス対策を行いますが、生徒さんそれぞれに状況が異なるかと思いますので、まずは1度お問い合わせください。
当塾での取り組み
当塾では、ニュートレジャー対策のほかにも、中高一貫校で多く採用されている、ニュートレジャー、バードランド対策も行っています。また、『中高一貫校に通う生徒のための英語勉強法』を参考に、英語の勉強方法を今一度見直し、『中高一貫校に通う生徒のための勉強計画の立て方』にもあるように、勉強計画を立てながら英語の勉強を進めていきましょう。
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現代語の文法は古文の文法学習をするための準備として位置づけられていますので、定期試験対策としての受講だけでなく、古典文法の学習準備として中学生が受講することも歓迎しています。