中高一貫の幾何が苦手な人へ──図形・証明を読み解けるようになる勉強法ガイド

中学数学の幾何分野がなかなかできない生徒さんには、いくつかの共通点があります。最初は中学受験の算数と内容が似ているために軽視してしまいがちですが、その結果、後になって定義があいまいなままになり、証明問題や立体図形でつまずいてしまうケースが多く見られます。

この記事では、幾何分野を得意にするために必要なポイントを整理しつつ、具体的な勉強法を解説します。数学全般の苦手克服については、数学ができない学生向けの学習法もあわせて参考にしてみてください。

すぐ確認:数学「証明のコツ」と幾何の効率的な学習の流れ(短く)

大切なポイント:証明は「結論(何を示す)→根拠(使う条件)→理由(定義・性質・合同条件など)」の順で構成を決め、過不足なく書けば得点につながります。

取り組むこと 目安 ねらい 注意点
① まず「示すこと」を1行で書く すぐ ゴールを明確にして、途中で迷わないようにする 「△△が合同」か「∠が等しい」かを先に決める
② 条件を拾って整理する すぐ 根拠(与えられた事実)を見える化する 図形用語の定義(平行・垂直・対頂角など)が曖昧だと解けなくなる
③ 解き方の流れを選ぶ すぐ 典型問題は基本の形に当てはめるとスムーズ まずは「合同」「平行線と角」「二等辺/直角の性質」から選ぶ
④ 理由をつけて、短くつなぐ すぐ 減点されにくい「過不足のない書き方」にする 長く書きすぎない/理由不足にしない(どちらも減点の原因)
⑤ 最後に結論で閉じる すぐ 採点者に「何が言えたか」をはっきり伝える 「よって…である。」で終わらせる

証明が書けない人のための基本構成(そのまま使える)

  • 書き出し:「∠A=∠B を示す。」/「△ABC≡△DEF を示す。」(まずゴールをはっきりさせる)
  • 根拠:「与えられた条件より …」+「図より …」を分けて書く(条件の取り違え防止)
  • 理由:「平行線の性質より…」「対頂角は等しい」「二等辺三角形の性質より…」「合同条件(SAS/SSS/ASA など)より…」
  • 締め:「よって ∠A=∠B。」/「よって △ABC≡△DEF。」

例(短く・減点されにくい形):

∠A=∠B を示す。
(理由)○○より ∠A=∠B。
よって ∠A=∠B。

幾何の勉強法はこの3つが中心(本文の方針を要約)

  • 定義:直線・半直線・線分、平行/垂直、錯角/同位角、空間の基本概念などを「言葉で説明できる」まで固める。
  • 流れ:証明は典型的な流れ(合同条件、平行線と角、二等辺・直角の性質など)を「見た瞬間に使える」状態にする。
  • 模式化:図形は必要な部分を抜き出して描き直し、全体のイメージだけに頼らずに解く(特に立体で効果的)。

このあと本文で、つまずきの原因→定義→証明の基本→模式化の順に確認できます。

幾何分野が苦手な中高一貫生に共通するつまずき

中高一貫校の生徒さんにとって、幾何分野は最初のうち「中学受験の延長」のように見えるため、どうしても重要性を軽く考えてしまいがちです。その結果、次のような状態に陥りやすくなります。

  • 直線・半直線・線分の違いがあいまいなままになっている
  • ねじれの位置など、空間図形の基本概念がぼんやりしている
  • 図形の条件を正確に読み取れず、証明のスタート地点でつまずく
  • 立体図形を「イメージだけ」で考えようとして、途中でわからなくなる

これらの多くは、「定義」や「解き方の基本」をあいまいにしたまま進んでしまったことが原因です。逆に言えば、定義と基本の流れを丁寧に押さえ直せば、幾何分野は大きく伸びるということでもあります。

幾何分野を得意にする3つの勉強法

1.定義を大切にして勉強する

幾何分野を安定させるための出発点は、なんといっても定義の徹底です。

例えば、

  • 直線・半直線・線分の違い
  • 平行・垂直・対頂角・同位角・錯角
  • ねじれの位置、空間内の直線と平面の関係

といった内容を「なんとなく」ではなく、言葉で正確に説明できるレベルまで固めておくことが重要です。

もし、これまでに学習した単元であいまいなままにしてしまっているところがあれば、

  • 教科書や参考書を使って定義を確認する
  • 簡単な例図を書いて、自分の言葉で説明してみる
  • 用語カードやノートで、定義だけをまとめて整理しておく

といった形で再学習しておきましょう。

定義をしっかりと定着させておくと、本来なら解けるはずの問題でのミスが減り、定期テストでも安定した点数が取れるようになります。

2.証明の「基本の流れ」を覚える

中学校の幾何では、証明が一大テーマになります。一見難しそうな問題でも、実は多くが決まった流れに沿って考えることで解ける問題です。

例えば、

  • 三角形の合同条件(三辺・二辺とその間の角・一辺と両端の角 など)
  • 平行線と角を使った証明
  • 二等辺三角形や直角三角形の性質を使った証明

といった典型的な流れがあります。これらを「知っている」だけでなく、「見た瞬間に使える」レベルまで定着させていきましょう。

解き方を身につけるステップ

  • 教科書・問題集の基本問題で、代表的な証明の流れを確認する
  • 同タイプの問題を複数解き、「この条件ならこの考え方を使う」という感覚を身につける
  • 問題を見たときに、まず「どの解法が使えそうか」を考える習慣をつける

また、証明が苦手な生徒さんの多くは、書き方そのものにも課題があります。

  • 必要以上に長く書いてしまい、途中で何をしているのか分からなくなる
  • 逆に、必要なことを書いておらず、理由が足りずに減点されてしまう

日頃から、

  • 無駄なことを書かない
  • 必要なことはきちんと書く

という、過不足のない書き方を意識して練習していきましょう。模範解答の書き方を真似しながら、少しずつ自分の言葉に置き換えていくと良い訓練になります。

証明が伸びないときは「答案の作り方」だけでなく、教材・進度との噛み合わせも確認すると改善が早いです

  • 学校の進度に合わせて:今やっている単元(合同/平行線と角/二等辺・直角)に絞って基本を繰り返し練習
  • 教材が中高一貫向けで難しい:例題レベルで「基本→理由→結論」を崩さずに答案化する練習
  • 何を書けば減点されないか不安:理由の言い回しや、書き漏らしがないかを点検

中高一貫校の教材・定期試験の出方に合わせた対策は、下記から確認できます。

3.図形を「模式化」して考える

特に立体図形では、図を見ただけでイメージを膨らませて解こうとすると、途中で分からなくなってしまうことがよくあります。そこで重要になるのが、「全体」ではなく「部分部分」に注目して考えることです。

模式化するとはどういうことか

模式化とは、元の図形をそのまま眺めるのではなく、

  • 必要な部分だけを抜き出して簡略化した図に書き直す
  • 横から見た図・上から見た図など、別の視点から描き直す
  • 三角形や長方形など、自分が扱いやすい形に分解して考える

といった作業のことです。

特に立体図形では、

  • 「切り口の図」を平面図として描き直す
  • 対称性を使って一部分だけに注目する
  • 合同な部分や比の関係を整理してから計算に入る

など、自分にとって分かりやすい模式図を作ってから問題を解く習慣をつけることが大切です。これにより、感覚やイメージに頼りすぎず、論理と計算で確実に解ける状態を目指せます。

当塾の幾何分野への取り組み

当塾では、幾何分野を含む学校対策を行っております。授業の進度や理解度に応じて、次のようなコースを用意しています。

  • 先取りコース:学校の授業内容を先取りして学習し、授業を「復習の場」にするコース
  • フォローアップコース:既習内容の復習を中心に、苦手単元を丁寧に克服していくコース

また、中高一貫校で多く採用されている体系数学の対策も行っており、

  • 1人1人の進度や理解度に合わせた完全オーダーメイド授業
  • 幾何分野の定義・証明・立体図形を重点的に扱うカリキュラム

で、着実に力をつけていきます。

さらに、当塾では教室と同様の授業をオンラインでも受講可能です。

  • 通塾の必要がないため、時間と体力のロスが少ない
  • 自宅など、勉強し慣れた環境で学習できる
  • 学校の進度やテスト日程に合わせた柔軟なカリキュラムが組みやすい

オンライン授業の詳細につきましては、コチラをご覧ください。

まとめ:幾何を「なんとなく」で終わらせないために

幾何分野を得意にするためのポイントをあらためて整理します。

  • 中学受験とあまり変わらないからといって、おざなりにしない
  • 定義(用語・概念)を大切にし、あいまいなまま進まない
  • 証明問題は基本の形を覚え、過不足のない書き方を身につける
  • 図形は注目すべき箇所を抜粋して図示してから解く習慣をつける
  • 立体図形は、全体をイメージでごまかさず、部分ごとに分解して考える

中学受験の内容とさほど変わらないからと軽視せず、幾何分野の学習を丁寧に積み重ねていくことが、定期テストや入試における大きな武器になります。

また、代数分野が苦手な方は、数学(代数分野)が中々出来ない生徒さん向けの勉強法も参考にしながら、幾何分野・代数分野の両方をバランスよく伸ばしていきましょう。

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