作文を暗記する効果的な方法|小中学生向け「すらすら言える」覚え方
発表会やスピーチ、本番のプレゼンテーションなどで、自分で書いた作文を丸ごと暗記しなければならない場面は少なくありません。「何度読んでも覚えられない」「途中で順番があやふやになる」といった悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。
実は、作文の暗記にはコツがあります。このページでは、もっとも効果的といえる「音読」を中心に、就寝前の活用法や作文の作り方の工夫までを整理してご紹介します。
文章を暗記する最短テンプレ(まず結論)
結論:文章の暗記は「分割 → 音読反復 → 見ないで言う → 翌朝チェック」で定着します。
“一瞬で覚える”より、30分で詰まりやすい所だけを残して、翌朝に抜けをつぶす流れにすると本番で詰まりにくくなります。
| 時間 | やること | コツ | 向いている対象 |
|---|---|---|---|
| 0〜3分 | 範囲を絞る(段落/意味のかたまりで区切る) | 「1段落ずつ」「3〜5文ずつ」など、区切りを固定して始める | 作文/スピーチ原稿/長文(国語)/英作文(暗唱が必要な場合) |
| 3〜15分 | 音読(目→口→耳)で反復 | 速さより同じリズム。噛む所は“そこだけ”ゆっくり | 特にスピーチ・発表系(口が覚える) |
| 15〜25分 | 見ないで言う(詰まった所だけ戻る) | 詰まったら全文に戻らず、詰まった1文〜2文だけ戻す | 暗唱・発表/テストの記述(言い回し安定) |
| 25〜30分 | 翌朝チェック用「穴あきメモ」作成 | キーワードだけ空欄にする(接続語・固有名詞・動詞) | 短期間で仕上げたいとき(抜け潰し最優先) |
- 就寝前にこの30分を入れると、覚えた直後に情報が増えにくく、翌朝の確認がしやすくなります。
- このあと本文で、音読・分割・就寝前・翌朝チェックの具体的なやり方を順番に解説します。
迷わない3ステップ
- ① 分割(意味のかたまりで区切る:段落・話の展開ごと)
- ② 反復(音読 → 見ないで言う:詰まった所だけ戻す)
- ③ 翌朝チェック(穴あきメモで抜けを確認して潰す)
ミニFAQ
- Q. 短期間で長文を覚えるとき、どこを捨てずに残す?
- 時間がないときほど、全文よりも骨組み(段落の要点・接続語・結論)を残すのが安全です。まず「各段落の最初の1〜2文+結論の1文」を言える状態にして、肉付けは余裕があれば足します。
- Q. 英作文を暗記したいとき、何を日本語で覚えない方がいい?
- 日本語を丸ごと覚えるより、英語の型(主語→動詞→目的語/時制/前置詞)で覚える方が崩れにくいです。日本語に引っ張られると語順が乱れやすいので、まず英語の並びを固定します。
- Q. 前日しかないときの最低ラインは?
- 最低ラインは「区切りごとに止まらず言える」ことです。全文が不安なら、各段落の最初の1文+キーワードだけでも言えるようにし、詰まる箇所は“その1文だけ”音読→見ないで言うで固めてください。
作文を暗記しなければならない場面とよくある悩み
作文の暗記が必要になるのは、たとえば次のような場面です。
- 学校のスピーチ発表会で、自作の原稿を暗記して話すとき
- 面接やプレゼンで、自己PR文や志望動機を暗唱したいとき
- 暗唱大会・弁論大会で、原稿を見ずに話したいとき
その一方で、次のような悩みもよく聞かれます。
- 読んでいるときは言えるのに、原稿を閉じると急に言えなくなる
- 文章の途中で順番が入れ替わってしまう
- 覚えるのに時間ばかりかかって、他の準備が進まない
こうした悩みを解消するための鍵になるのが、「どの感覚を使って覚えるか」「どのタイミングで暗記するか」です。
最も効果的なのは「声に出して何度も読む」こと
作文を暗記するとき、最も効果的な方法は、声に出して何度も読む(音読する)ことです。
読むという行為は、声を出すことで「口と喉」を使い、その声を「耳」で聞くことにもなるので、2つの感覚を同時に使うことになります。
2つの感覚を同時に使うことで、脳はより広い範囲が働き、記憶の定着につながります。ただ目で追って黙読するよりも、音読の方が暗記効率は格段に高いのです。
二つの感覚を同時に使うメリット
- 視覚:文字を目で追う
- 聴覚:自分の声を耳で聞く
このように、視覚と聴覚をセットで使うことで、
- 文章のリズムや言い回しが身体にしみ込みやすくなる
- 「あれ、ここ違和感があるな」と、文の流れの乱れにも気付きやすくなる
- 言葉と内容のつながりが自然と頭に残る
というメリットがあります。「声に出して読む」こと自体が、暗記練習になっていると考えてよいでしょう。
「書いて覚える」方法との比較
書いて覚えるという方法も、作文の暗記には効果があります。手を動かすことで、手の感覚も加わり、記憶はさらに強化されます。
ただし、
- 一文を書き終えるまでに時間がかかる
- 長い原稿では、書き写すだけで時間を消費してしまう
といったデメリットがあります。そのため、短い時間で確実に作文を暗記したい場合には、「書く」よりも「声に出して読む」方法の方が効率的です。
おすすめは、
- 基本は音読で覚える
- どうしても覚えにくい一文だけ、書いて補強する
といった形で、目的に応じて組み合わせる使い方です。
暗記しやすい作文にするための工夫
暗記のしやすさは、実は作文の内容や構成にも大きく左右されます。自分で原稿を書く段階から、次のような工夫をしておくと暗記がぐっとラクになります。
ストーリーの流れを意識して構成する
作文は自分で書いた文章なので、話の流れ(ストーリー)を意識して作ると覚えやすくなります。
- 「導入 → 経験・理由 → まとめ」というように、流れをシンプルにする
- 段落ごとにテーマをはっきり分ける
- 「まず」「次に」「最後に」など、順序を表す言葉で構造をわかりやすくする
このようにストーリーに一貫性を持たせることで、文章全体を「流れ」として覚えられるようになります。
難しい言葉を使いすぎない
言葉遣いが難しすぎると、自分でも発音しにくく、暗記もしづらくなってしまいます。特にスピーチや発表では、
- 日常的に使い慣れている語彙を中心にする
- 長く複雑な表現は、短く言い換えられないか見直す
- どうしても必要な専門用語は、数をしぼる
といった工夫をしましょう。「自分がスムーズに口に出せる言葉」だけで構成されている作文は、暗記もしやすく、本番でも噛みにくくなります。
段落ごと・フレーズごとに区切って覚える
一気に全文を覚えようとするのではなく、
- 段落ごとに「かたまり」で暗記する
- 特に重要なフレーズは、意識して何度も繰り返す
というように、小さな単位に分けて覚えると負担が少なくなります。たとえば、
- ①自己紹介部分
- ②メインのエピソード
- ③そこから学んだこと
- ④まとめの一言
というようにブロックに分けておくと、「今どのブロックを話しているか」が頭の中で整理され、途中で迷いにくくなります。
就寝前の暗記が効果的な理由
作文に限らず、就寝前に暗記すると記憶が定着しやすいと言われています。これは、
- 覚えた直後に、ほかの情報が次々と入ってこない
- そのまま眠ることで、睡眠中に脳が情報を整理してくれる
といった理由があるからです。つまり、暗記した内容を妨げる出来事が起こりにくいタイミングが「寝る前」なのです。
就寝前の暗記を取り入れるときは、
- 寝る直前の10〜20分を「暗唱タイム」にする
- 原稿を見ながら声に出し、最後はなるべく見ずに言ってみる
- 翌日の朝、簡単に復習して抜けている箇所を確認する
といった流れにすると、暗記→定着→確認というサイクルが自然に回るようになります。
自分に合った方法を組み合わせて効率よく覚える
作文を暗記する方法としては、
- 声に出して繰り返し読む
- 就寝前に暗記する
といった方法をメインに、自分に合った方法を組み合わせることをおすすめします。
たとえば、次のような組み合わせが考えられます。
- 昼間:段落ごとに区切って音読し、流れをつかむ
- 夜:就寝前に全文を通して音読→なるべく暗唱してみる
- 覚えにくいところ:書いて覚える/キーワードだけメモしておく
人によって、「音読するとスッと入る人」「図やメモで整理すると覚えやすい人」など、得意なスタイルは様々です。基本は音読と就寝前の活用ですが、そのうえで自分にしっくりくる方法を少しずつ足していくとよいでしょう。
関連コラム
暗記全体のコツを知りたい方には、こちらのコラムもおすすめです。
まとめ:作文暗記の基本は「音読」と「就寝前」
最後に、このページの内容を整理します。
- 作文の暗記には、声に出して何度も読む(音読)方法が最も効果的
- 音読は、2つの感覚を同時に使うことで、記憶の定着につながる
- 書いて覚える方法も有効だが、時間がかかるため効率面では音読に劣る
- 暗記しやすくするには、ストーリーの流れに工夫をし、難しい言葉を使いすぎないことが大切
- 就寝前に暗記すると、覚えた内容を妨げる出来事が起こりにくく、記憶が定着しやすい
- 音読・就寝前の暗記をベースにしつつ、自分に合った方法を組み合わせることで、より効果的に作文を暗記できる
「時間がないから無理」とあきらめる前に、音読と就寝前の活用、そして暗記しやすい作文づくりをぜひ試してみてください。

