中学生の定期テスト直前勉強法|2週間前〜前日までの逆算スケジュール
テスト直前になると、「何から手をつければいいか分からない」「とりあえずノートまとめを始めてしまう」という生徒は少なくありません。
しかし、限られた時間で点数アップにつなげるには、テスト範囲と自分の「できる/できない」を踏まえた勉強計画が必要です。
このページでは、英語科主任による動画の内容をもとに、
- テスト直前2週間の勉強計画の立て方
- ワークがある場合/プリントだけの場合の対処法
- 科目別・直前の勉強法
- テスト前日・当日の過ごし方と、長期休み・受験生のポイント
を整理してご紹介します。
事前に「よくない」勉強法を確認し、暗記のやり方は定期試験前にまとめて暗記する方法も参考にしながら取り組んでみてください。
動画で学ぶ:テスト直前の勉強計画の立て方

今回ですが、テスト直前の勉強計画の立て方という事です。
中間・期末・学年末・模擬試験など、範囲が決まっているテストに向けて、どう準備を進めていくべきかをお話しします。
テスト直前2週間の勉強計画の立て方
1. 「ノートまとめ」から入らない
英語科主任 中尾: 多いのが、まずノートまとめをするという子がいますが、あれはあまり効果的じゃないと思っています。
テスト直前に時間をかけてノートをきれいにまとめても、
- 解く練習が不足する
- 「やった気分」だけで点数に結びつきにくい
といった問題が起こりがちです。直前2週間では、「まとめ」よりも「解く・確認する」ことに時間を使うのが基本方針です。
2. 教科書ワークを軸に「できる/できない」を把握する
範囲がテキストやワークで指定されている場合、まずは教科書ワークを基準に計画を立てます。
- 直前2週間を目安にスケジュールを切る
- 教科書ワーク(英語なら各Lesson末の小テストなど)を、テスト3日前までに消化できるよう1日ごとに割り振る
このとき重要なのは、
- できるところを何度もやるのではなく、「定着していないところ」を見つけること
です。ワークのテスト問題をまず一通り解き、
- 正解できた問題 → 復習頻度は少なめ
- 間違えた問題/あやふやな問題 → 優先的にやり直す
といった形で、できるところ/できないところを把握するところからスタートしましょう。
3. テスト3日前からは「覚える」より「解く」を増やす
英語科主任 中尾: 一夜漬けで覚えたつもりがテストで出てこないのは、「解いて吐き出す」回数が少ないからです。テスト前3日間は、覚える作業よりも、ひたすら解くことを増やしてほしいです。
テスト3日前からは、
- 最初に解いたワークのテストをもう一度解いてみて、できるようになったか確認
- 覚えられていない部分を、「見て覚える」ではなく、問題として解きながら定着させる
ことを意識しましょう。
「見て覚える」だけに偏らず、「解いて覚える」時間をしっかり確保することが、点数に直結します。
4. ワークがない・プリントだけの範囲の場合の対処法
テスト範囲が「プリント10枚」「長文プリントの束」などで、ワークも似た問題もないケースもあります。その場合は、次のようなステップで対策を行います。
- ① まずは「大枠(あらすじ)」をつかむ
英語長文なら、テスト範囲の文章について、
- 「だいたいこういう話だった」というあらすじを覚えておく
- ② 空欄・下線部を重点的に確認
プリントで空欄になっている箇所や線が引いてある箇所はテストに出やすいので、最低限そこは確実に覚える。 - ③ 知らない単語だけをピックアップして覚える
出てきた単語のうち「知らないもの」「自信がないもの」をリスト化し、残りの日数で集中的に暗記する。
テスト範囲が発表された段階でプリントが大量にある場合は、
- 最初の3〜4日で全体のあらすじを掴む
- 残りの期間で未知語・重要箇所を重点的に覚える
という配分が現実的です。
「全部完璧にやる」より、課題の出され方に合わせて、優先順位をつけて対応することが大切です。
テスト直前の科目別勉強法
ここからは、テスト直前に特に意識したい科目別のポイントを整理します。
英語:単語・熟語と「範囲の文章」を徹底する
- テスト範囲の単語・熟語を確実に暗記する
- 範囲になっている英文がある場合は、
- 英文と日本語訳をセットで覚える
- 内容が頭に入っていれば、設問もスラスラ解きやすくなる
- テスト範囲の問題集があるときは、
- 新しい問題集に手を出さず、いつも使っている問題集を繰り返し解き直す
- 間違えた問題だけをピックアップして集中対策
英単語の暗記でありがちな失敗は、「ただノートに書いているだけ」の状態です。
英単語は、書くだけでなく「音読しながら」覚えましょう。
声に出すことで、
- 口と耳が刺激される
- 視覚だけでなく聴覚からも記憶できる
といった効果があり、暗記効率が上がります。
英文もふくめ、普段から音読を習慣化しておくと、長文対策にもなります。
数学:パターンを覚えて確実に取れる問題を落とさない
数学では、
- 深い理解が必要な難問を、直前で無理に理解しようとしない
- テキストとほぼ同じ形式で、数字だけ違うような問題を何度も解く
- 「よく出るパターン」をまとめて、流れごと覚える
ことがポイントです。
公式だけを覚える勉強はNGです。
公式の使い方の手順(解き方の流れ)をパターンとして覚えることで、テスト本番でも迷わず解けるようになります。
社会:問題集と教科書をセットで使う
- まずは問題集を中心に暗記する
- 問題と答えを「セット」で覚える意識を持つ
- 出題形式が少し変わるだけで解けなくなるのを防ぐため、いろいろな形式の問題に触れておく
- 時間に余裕があれば、あとから教科書を読み返して知識を補強
基本問題は100%答えられる状態を目指し、それ以外の応用問題で得点を積み上げていきましょう。
理科:直前は「知識系」を優先して得点を稼ぐ
理科の計算問題や公式の理解は、本来はコツコツと積み上げる必要があります。
もしテスト直前の段階で理解が追いついていないなら、
- 今は無理に計算問題を完璧にしようとせず、暗記で対応できる知識問題を優先する
- 計算問題はテスト後にじっくり復習し直す
といった割り切りも大切です。
短時間で点数を伸ばすには、計算よりも暗記に時間を使うほうが効率的な場合があります。
国語:範囲の文章と漢字・語句を重点的に
- 定期テストで出る文章が決まっている場合は、その文章を内容ごと頭に入れておく
- ノートを見返して、重要事項をチェックする
- 文章中の漢字・慣用句・ことわざ・語句は、「読める・書ける」状態にしておく
- 特に漢字は、直前対策が点数に直結しやすい範囲
漢字の学習は、
- 書きながら覚える
- 自分で小テストを作って解き直す
- 間違えたものだけを繰り返し書く
といった方法が効果的です。
読み方は、音読だけでもある程度覚えられるので、テスト開始直前の1分間などで、読みだけ確認するのもおすすめです。
テスト前日・当日の過ごし方
テスト前日の過ごし方
- 一夜漬けはしない
- しっかり睡眠をとり、テスト当日に集中できる状態をつくる
- 新しいことを大量に覚えようとするのではなく、
- 自分が間違えやすい問題をチェック
- ノートやワークの気になる箇所を見返す
睡眠不足のままテストを迎えると、
- テスト中に眠くなる
- 集中力が続かず、ケアレスミスが増える
など、努力が十分に発揮できない原因になります。
「前日は仕上げ・確認の日」と割り切って、コンディションを整えましょう。
テスト当日の過ごし方
テスト当日は、気合が入りすぎたり、不安になりすぎたりしがちです。
しかし、実力を発揮するためには、できるだけ「いつも通り」を心がけることが大切です。
- 起床時間は、テスト開始3時間前を目安にする
- 脳がしっかり働くまでには時間がかかるため
- 朝ごはんをきちんと食べて、集中できる状態をつくる
- シャーペンの芯や消しゴムなど、筆記用具を前日までに点検
- テスト本番では、普段使い慣れている筆記用具を使用する
「特別な日」だと思いすぎるより、普段の学習と同じ姿勢でテストに臨む方が、落ち着いて問題に向き合えます。
長期休みのテスト対策と勉強計画
春休み・夏休み・冬休みなどの長期休暇は、普段の授業期間ではできない勉強を深めるチャンスです。
- 休みに入る前に、それまでに学習した内容を復習する計画を立てる
- 余裕があれば、次学期の内容を予習しておく
- 予習の中でつまずいた箇所は、休みのうちに再度学習しなおして
不安事項をなるべく排除する - 部活動や行事との両立を考え、休みが終わってテスト直前になって慌てないように計画しておく
長期休暇中の具体的な勉強方法については、
にそれぞれまとめてあります。長期休暇全般に共通するポイントも多いので、ぜひ参考にしてください。
受験生が意識すべきテスト直前の勉強
受験生は、
- 定期テストの勉強
- 入試本番に向けた受験勉強
の両方に取り組まなければなりません。
ここで注意したいのは、
定期テスト対策をおろそかにすると、内申に響くなど今後に悪影響が出るという点です。
- 長期休みなどを利用して、基礎を固める・苦手分野を克服しておく
- 新学期の授業理解がスムーズになれば、そのぶん受験勉強に時間を回せる
「定期テスト対策」と「受験勉強」をうまく両立させることで、内申と実力の両方を伸ばしていくことができます。
まとめ:テスト直前で焦らないために
テスト勉強に限らず、勉強は毎日コツコツ続けることが何より大切です。
テスト直前に一気に詰め込んでも、その場しのぎになりやすく、本当の学力向上にはつながりません。
直前で焦らないために、
- 普段からワークを何度も解き直す・ノートを見直す習慣をつける
- テスト2週間前から、範囲に合わせた現実的な勉強計画を立てる
- テスト3日前からは、「覚える」だけでなく「解いて覚える」時間をしっかり取る
- 科目ごとの特性(英語は単語&音読、数学はパターン、理社は暗記の優先度など)をふまえて直前対策を行う
こうした積み重ねが、
- テストの点数アップ
- 長期的な学力の向上
の両方につながっていきます。
「直前に慌てない自分」を目標に、日頃の勉強とテスト前の計画を見直していきましょう。
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