数学が極端に苦手な人へ|イメージできない原因とラクに理解するための考え方

 

「数学の問題を見るだけで頭が真っ白になる」「公式は覚えているはずなのに、テストになると全く使えない」──こうした状態の背景には、多くの場合イメージ力の欠如があります。

数学は公式を覚えるだけでなく、その公式が何を意味し、どんな場面で使えるのかをイメージする力が不可欠です。この記事では、数学ができないと感じてしまう原因と、イメージ力を鍛えて苦手意識を克服するためのポイントを整理して解説します。

数学がイメージできないときに起きていること

「数学が苦手」「なぜ数学ができないのか」と感じるとき、実際には“計算力”よりも“状況を式に落とす力(イメージ化)”で詰まっているケースが目立ちます。特に次の症状が出ていると、公式を知っていても使えません。

  • 立式で止まる(何を文字にして、どの関係式を作るかが見えない)
  • 公式の選択で迷う(似た公式が頭の中で並び、どれが該当するか判断できない)
  • 条件整理ができない(与えられた情報の「重要/不要」「順番」「対応」が混ざる)

逆に言えば、ここを直すと「数学が極端に苦手」「頭が真っ白になる」といった状態は、かなりの確率で改善します。

数学ができない理由は「イメージ力の欠如」

数学が苦手だと感じている生徒さんの多くは、数字や記号、公式を「ただの記号」として見てしまい、その裏にある意味やイメージを結びつけられていないことが原因になっています。

数学にストレスを感じてしまう背景

数学は、

  • 多くの公式や定理を覚える必要がある
  • それらを適切な場面で使い分けるイメージ力が求められる
  • 論理的に筋道を立てて考える習慣が必要

といった特徴を持つ科目です。そのため、もともと「物事を深く・論理的に考えるのが苦手」と感じている人にとっては、

  • 問題を見るだけで嫌悪感やプレッシャーを感じる
  • 「どうせ自分には無理だ」と思考が停止してしまう

といった状態に陥りやすくなります。

こうした状態が続くと、テストのたびに「また解けないかもしれない」という不安が強まり、数学=ストレスの源というイメージが定着してしまいます。

イメージ力を鍛えることで数学は変わる

数学の苦手意識を克服するためには、単に問題量をこなすだけでは不十分です。大切なのは、イメージ力を鍛えることです。

公式を「丸暗記」から「意味理解」へ

数学ができない人の多くは、

  • 公式や数式を理由抜きで丸暗記してしまう
  • 「なぜその形になるのか」「どんな場面で使うのか」を考える余裕がない

という共通点があります。

しかし、公式が出来上がるまでの過程や理由を自分の言葉で説明できるようになると、次のような変化が起こります。

  • 応用問題にも対応できる「応用の幅」が広がる
  • 問題の形が少し変わっても、本質が同じであることに気づける
  • 「覚えておくべきポイント」と「考えれば導ける部分」の区別がつく

たとえば、二次方程式の解の公式であれば、

  • なぜ平方完成からあの形が出てくるのか
  • グラフの頂点や交点との関係はどうなっているのか

といった点を意識すると、公式が「ただの呪文」ではなく、意味を持った道具として使えるようになっていきます。

テスト中に頭が真っ白になったときの立て直し

「急に何も思い浮かばない」というときは、能力の問題というより条件整理が崩れていることがほとんどです。次の順で立て直してください。

  • ゴールを一文で言い換える(何を求める問題かを短く書く)
  • 与えられた条件に下線を引き、役割を分ける(数値/関係/制約)
  • 図・表・グラフのどれが最短かを決めて1つだけ書く(まず1枚で状況を固定する)

この「固定」ができると、公式の選択が一気に楽になります。

図やグラフを使って「見える化」する

イメージ力を鍛えるうえで、図やグラフの活用は非常に効果的です。

  • 文章だけで理解しようとせず、自分で図を描いてみる
  • xとyの関係をグラフにして視覚的に確認する
  • 面積・体積・割合などは、図や表に置き換えて考えてみる

こうした「見える化」を行うことで、

  • 式が表している状況が具体的にイメージできる
  • 問題の条件・ゴールが整理され、何をすればよいかが分かりやすくなる

ようになります。

単元別:図とグラフでつまずきをほどく

文章題(割合・速さ)は「対応表」を先に作る

  • 割合:「もとにする量」「比べる量」「割合」を縦に並べ、空欄を作って埋める
  • 速さ:「みちのり=速さ×時間」の3列を作り、分かっている所だけ先に入れる

式を作る前に表で関係が固定されると、立式で止まる問題が減ります。

関数は「増減」と「切片」をグラフで確認する

  • 一次関数は傾き=増え方、切片=スタート位置として読み替える
  • 二次関数は頂点と軸を先に押さえ、どこで増える/減るかを先に見える化する

図形は「補助線の目的」を一つに絞る

  • 合同・相似を狙うのか、面積比を狙うのか、円の性質を使うのかを先に決める
  • 補助線は一本入れて効果が出る形を選び、入れ過ぎて迷子にならない

日常生活のデータと結びつけて考える

実は、図やグラフの素材は私たちの日常の中にたくさんあります。

  • 天気予報の降水確率グラフ
  • ニュースに出てくる人口推移や売上の折れ線グラフ
  • スポーツの成績表や打率・得点のデータ

こうした「馴染みのあるデータ」を、

  • 自分で表やグラフにまとめてみる
  • そこに学んだ公式や関数を当てはめてみる

と、数学がぐっと身近で親しみやすい学問として感じられるようになります。「教科書の中だけのもの」ではなく、日常とつながっていることが実感できると、学ぶ意欲も高まりやすくなります。

イメージ力を鍛える練習の進め方

「図を描こう」と言われても手が止まる場合は、次の型で固定すると続けやすくなります。

  • ①問題文の条件を3つに分類する(数値/関係/制約)
  • ②図・表・グラフのどれを使うか1つだけ決める
  • ③“何を表した図か”を一言で書いてから描く(目的がぶれない)
  • ④式は最後に(見える化→立式の順)

まとめ:イメージできれば数学は怖くない

数学ができない・点数が伸びないと感じてしまう大きな原因は、

  • 公式や数式を「意味のない記号」として暗記してしまっていること
  • 式やグラフが表す内容を、具体的なイメージと結びつけられていないこと

にあります。

そのうえで、数学への苦手意識を克服するためのポイントは次の通りです。

  • 公式の成り立ちや理由を自分の言葉で説明できるようにする
  • 図やグラフを積極的に描き、「見える化」して考える
  • 日常のデータや身近な事例と結びつけて、数学を身近に感じる

何度も反復しながらイメージ力を鍛えていけば、数学に対する恐怖心は必ず薄れていきます。公式を「覚える」だけで終わらせず、意味を考え、イメージし、使いこなせるレベルを目指していきましょう。

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