代数計算の勉強法|移項分母払い約分因数分解を中学生向け整理版
因数分解の勉強法|途中式と基本パターンを中学生向けに整理
因数分解は、公式を覚えただけでは安定しにくい単元です。実際には、「まず何を見るか」「どの順で判断するか」「途中式をどこまで残すか」が定まってくるほど、手が進めやすくなります。このページでは、因数分解が苦手になりやすい中学生向けに、見分け方の順番、基本パターン、復習の進め方を中心に整理します。あわせて、式変形全体でミスを減らすための途中式の残し方も確認します。
まず要点:因数分解で進みにくくなりやすい原因と、最初に見る順番
因数分解で進みにくくなりやすい3つの原因
- 最初に何を確認するかが決まっていないため、式を見るたびに考え込みやすくなる
- 共通因数・平方差・完全平方などの基本形が混ざると見抜けない
- 途中式を省きすぎて、どこで考え違いをしたか自分で追えない
迷ったらこの順で見ます
- まず共通因数でくくれないかを確認する
- 平方差
a²-b²の形かを見る - 完全平方
a²±2ab+b²の形かを見る - 二次式
x²+bx+cやax²+bx+cとして考える
この順番が決まるだけでも、因数分解はかなり安定しやすくなります。特に「まずくくる」は、最初に必ず見る習慣をつけたいポイントです。
今日の練習順
- 基本形を見分ける
- 途中式を残して正確に解く
- 同じパターンを2〜3問続けて解く
いきなり速く解こうとするより、まずは「見分け方が安定する状態」をつくる方が、結果として点数につながりやすいです。
因数分解の勉強法① まずは「共通因数でくくる」を最優先にする
因数分解で最も多い見落としは、公式に入る前にくくれる形を見逃すことです。公式を考える前に、毎回「全部に共通する因数はないか」を見る習慣をつけます。
例題① 共通因数でくくる
6x + 9 = 3(2x + 3)
- 数字だけでなく、文字も含めて全部に共通しているものがないかを見ます。
- 少し複雑な式でも、最初にくくるだけでその後の見通しがよくなることが多いです。
ここでの勉強のコツ
- 因数分解の問題を解くたびに、最初に「くくれるか」だけを1秒で確認する
- うまくいかなかった問題は、答えを写すのではなく、なぜその数でくくれたかを言葉にする
- 「くくらずに進んでうまくいかなかった問題」を復習用に残しておくと、見落としが減りやすいです。
因数分解の勉強法② 平方差と完全平方を見分ける
因数分解が苦手な生徒さんは、公式を覚えていても、式を見た瞬間にその形として認識できないことが少なくありません。ここでは「見分けるポイント」を決めていきます。
例題② 平方差
x² - 25 = x² - 5² = (x + 5)(x - 5)
- 2つとも二乗の形になっているかを見ます。
- 真ん中の項がないことも、大事な見分けポイントです。
例題③ 完全平方
x² + 6x + 9 = x² + 2・x・3 + 3² = (x + 3)²
- 最初と最後が二乗になっているかを見ます。
- 真ん中の項が2abになっているかを確認すると、完全平方かどうか判断しやすくなります。
ここでの勉強のコツ
- 公式だけを暗記するのではなく、「なぜその形に見えるか」まで口に出して確認します。
- 平方差と完全平方を混同しやすい場合は、真ん中の項があるかないかを先に見ると整理しやすいです。
- 同じパターンを連続で解いて、「見た瞬間に気づける状態」を目指します。
因数分解の勉強法③ 二次式は「足して真ん中、かけて最後」で整理する
中学生が因数分解で急に考え込みやすいのが、x²+bx+c の形や、係数が1でない二次式です。ここは、見分け方を言葉で決めておくと安定しやすくなります。
例題④ x² + bx + c の形
x² + 5x + 6 = (x + 2)(x + 3)
- 足して5、かけて6になる2数を探します。
- このパターンは、候補を小さく試しながら探す練習が有効です。
例題⑤ ax² + bx + c の形
2x² + 7x + 3 = 2x² + 6x + x + 3 = 2x(x + 3) + 1(x + 3) = (2x + 1)(x + 3)
- いきなり答えを当てにいくより、真ん中を分けてまとめる方法を身につけると安定します。
- 係数が1でない問題は、答えを丸暗記するより、途中の分け方を理解する方が再現しやすいです。
ここでの勉強のコツ
x²+bx+cの形とax²+bx+cの形は、同じ問題集の中でも分けて練習した方が整理しやすいです。- 「足して真ん中、かけて最後」という言葉を決めておくと、見分け方がぶれにくくなります。
- 難しい問題ほど、途中式を書きながら「今どのパターンとして見ているか」を明確にするのが大切です。
因数分解の基本パターンチェックリスト
まずはここが不安なくできるかを確認します
- □共通因数でくくる
- □平方差
- □完全平方
- □x²+bx+c の形
- □ax²+bx+c の形
- □2つずつのまとまりで考える形
「知っている公式」だけでなく、「どう見分けるか」が定着しているかを確認することが大切です。
復習記録の残し方
| 問題 | 使ったパターン | 次回の注意点 |
|---|---|---|
| 例:① | □ くくる □ 平方差 □ 完全平方 □ 二次式 | くくり忘れ/符号の見落とし など |
| 例:② | □ くくる □ 平方差 □ 完全平方 □ 二次式 | 途中式不足/2ab の確認不足 など |
| 例:③ | □ くくる □ 平方差 □ 完全平方 □ 二次式 | 同じパターンの演習を追加/真ん中の分け方を復習 など |
どのパターンでつまずいたのかを残しておくと、復習がかなり短くなります。苦手の正体が見えるだけでも、勉強の効率は上がりやすいです。
途中式の残し方:因数分解以外の式変形でもミスを減らす
因数分解そのものだけでなく、式変形の途中で乱れてしまうと、せっかくパターンが見えても正解につながりません。特に中高一貫校の数学では、移項・分母払い・約分を雑に進めたことでミスになる場面がよく見られます。
途中式の例:移項・分母払い・約分を1行ずつ確認します
ここは因数分解の主題ではありませんが、計算全体を安定させる土台として大切です。最初は省略しない書き方で練習し、慣れてから少しずつ短くします。
例題① 移項
2x + 7 = 3 2x = 3 - 7 2x = -4 x = -2
- 「移項した」と頭の中で済ませず、何を引いたかが見える形で残します。
例題② 分母払い
x/3 + 1/2 = 5/6 (両辺×6) 2x + 3 = 5 2x = 2 x = 1
- 両辺に何をかけたかを1回書いておくだけで、混乱が大きく減ります。
例題③ 約分
6x/9 = 2/3 (左辺を約分) 2x/3 = 2/3 (両辺×3) 2x = 2 x = 1
- 一気に済ませず、約分と両辺操作を分けて書く方が安全です。
因数分解が苦手な生徒に共通しやすいポイント
因数分解で伸び悩む生徒さんには、次のような傾向が見られます。
- 公式は覚えていても、どのパターンか判断するまでに時間がかかる
- 最初にくくるという視点が抜けやすい
- 途中式を省いて、自分のミスを追えなくなる
- 一問ごとに偶然当たる解き方で進み、再現できるパターンとして整理できていない
逆に言えば、見分ける順番と復習の仕方がはっきりするほど、因数分解は安定しやすい単元です。
中高一貫校で因数分解が重くなりやすい理由
中高一貫校では、学校進度が速く、式の扱いが一気に複雑になることがあります。特に、体系数学などを使っている場合は、計算の正確さだけでなく、途中式の筋道や解法の整理まで求められる場面が増えやすいです。そのため、単に答えを合わせるだけではなく、どのパターンとして見たかを説明できる状態まで持っていくことが大切です。
家庭で見直せる段階か、外部サポートを入れる段階かを見たい場合
因数分解のように、やり方の整理で持ち直せる段階なのか、学校進度に合わせて個別に見た方がよい段階なのかを切り分けたい場合は、こちらの判断材料ページも参考になります。
まとめ:因数分解の勉強法で押さえたいポイント
最後に、このページの要点を整理します。
- 因数分解は、まず共通因数でくくることを最初に確認します
- 平方差・完全平方・二次式の順に見ると、判断が安定しやすくなります
- 公式を覚えるだけでなく、どのパターンとして見たかを言葉にできるようにします
- 途中式を残して、どこで考え込んだか・何を見落としたかを復習に回します
- 中高一貫校の数学では、答えだけでなく解き方の再現性をつくることが大切です
学校の進度に合わせて、計算全体の見直しや教材別の対策が必要な場合は、数学の学校対策もあわせてご確認ください。
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