中1数学が難しいと感じたときの勉強法|まず計算から見直す
中1数学が難しいと感じるときは、すべての単元を最初からやり直す必要はありません。まず確認したいのは、正負の数・文字式・方程式・文章題のうち、どの単元から難しくなったかです。
たとえば、符号を間違える場合と、文章を式に直せない場合では、必要な復習が異なります。つまずいている場所を分けて考えると、「何から始めればよいか」が見えやすくなります。
この記事では、中1数学でよくあるつまずきを単元別に整理し、最初に確認する内容と家庭での復習方法を紹介します。
中1数学が難しいときは、つまずいている単元を確認する
中1数学は、前の単元で学んだ内容を使いながら進みます。そのため、後半の単元を解き進められない場合でも、原因が正負の数や文字式にあることがあります。
まずは、次の表で現在の状態に近いものを確認してください。スマートフォンでは、表を横へ動かして全体を確認できます。
| 単元 | よくあるつまずき | 最初に確認すること |
|---|---|---|
| 正負の数 | +と−を取り違える、引き算で符号を間違える | 計算の順序と符号の処理を、一行ずつ書いて確認する |
| 文字式 | 文字が何を表すか分からない、式の意味を説明できない | 文字が表す数量と単位を日本語で確認する |
| 方程式 | 移項で符号を間違える、途中式を省略する | 一行ごとに行った操作を書き、答えを元の式に代入する |
| 文章題 | 何を求めるか分からない、数字を式にできない | 求めるもの、分かっている数量、数量同士の関係を分ける |
複数の項目に当てはまる場合は、正負の数、文字式、方程式、文章題の順に確認すると進めやすくなります。計算や式の意味が安定すると、その後の比例・反比例や図形にも取り組みやすくなります。
単元別に見る、よくあるつまずきと直し方
正負の数で符号を間違える場合
-3+5や7-(-2)のような問題で間違える場合は、計算方法をまったく理解していないとは限りません。暗算で進めたり、符号を確認せずに数字だけを見たりしていることがあります。
次の順序で確認してください。
- 計算記号と数の符号を分けて見る
- 途中式を省略せず、一行ずつ書く
- 答えを出した後に、符号だけをもう一度見る
最初は問題数を増やすよりも、同じ種類の計算を数問ずつ正確に解く方が、間違い方を確認しやすくなります。
文字式の意味が分からなくなる場合
文字式では、文字を単なる記号として扱うだけでは、文章題で式を作りにくくなります。
たとえば「りんごをx個買う」という問題では、xはりんごの個数を表しています。式を作る前に、次のように日本語で確認します。
- xは何を表しているか
- 単位は個、円、cmなどのどれか
- 式全体は何を表しているか
計算結果だけでなく、文字や式の意味を言葉で説明できるかを見ることが大切です。
方程式の途中で間違える場合
方程式では、途中式を省略すると、どこで符号や計算を間違えたのか分からなくなります。
まずは、式を一度に大きく変えず、一行につき一つの操作を書くようにします。答えが出た後は、その値を元の式に代入し、左辺と右辺が同じになるかを確認してください。
代入して確かめる習慣をつけると、計算ミスだけでなく、問題の写し間違いにも気づきやすくなります。
文章題を式に直せない場合
文章題を式に直せない場合は、計算よりも、式を作る前の整理でつまずいていることがあります。
いきなり式にせず、次の順で整理します。
- 何を求める問題かを日本語で書く
- 問題に出てくる数字が、何の数量かを確認する
- 分からない数量を文字で表す
- 数量同士の関係を式にする
たとえば合計金額を求める問題なら、「個数」「1個あたりの値段」「合計金額」を分けてから式を作ります。日本語での整理から式へ進むことが、文章題を安定させる基本です。
復習する単元を決めるための確認方法
復習範囲を決めるときは、難しい問題を解けるかどうかだけで判断せず、基本問題をどのように間違えているかを確認します。
- 学校の教科書や問題集から、正負の数の基本計算を数問解く
- 文字が表すものを説明できるか確認する
- 方程式を途中式つきで解く
- 短い文章題で、求めるものと数量の関係を書き出す
正解数だけでなく、次の点も見てください。
- 途中式を書かずに間違えていないか
- 同じ種類の符号ミスを繰り返していないか
- 答えは合っていても、式の意味を説明できない状態になっていないか
- 間違えた問題を見直したときに、自分で原因を言えるか
一度の確認だけで理解度を断定する必要はありません。数日間取り組み、同じ部分で繰り返し解けなくなるかどうかを、復習範囲を決める目安にしてください。
家庭では基本問題と解き直しを組み合わせる
家庭学習では、長時間まとめて取り組むよりも、基本問題と解き直しを分けて続ける方が、つまずきを確認しやすくなります。
最初に取り組む内容
- 確認する単元を一つに絞る
- 基本問題を5〜10問程度解く
- 間違えた理由を、符号・計算・式の意味・問題文の読み取りに分ける
次の学習日に取り組む内容
- 前回間違えた問題をもう一度解く
- 数字だけを変えた同じ種類の問題に取り組む
- 同じ間違いが続く場合は、一つ前の内容へ戻る
「何分勉強したか」だけでなく、どの間違いが減ったかを見ることが大切です。学校の宿題量や進度によって必要な時間は異なるため、時間だけで理解度を判断しないようにします。
体系数学を使っている場合は学校進度も確認する
中高一貫校で体系数学を使っている場合は、一般的な中1数学とは異なる順序や速さで授業が進むことがあります。正負の数、文字式、方程式が曖昧なまま、比例・反比例や図形へ進んでいることもあります。
この場合は、学年だけで復習範囲を決めず、次の内容を確認してください。
- 現在、学校で学習している章
- 定期試験で間違えた単元
- 問題集で解けずに残っている問題
- 前の章に戻る必要があるか
体系数学を使っている中高一貫校生へ
問題集をどの順番で進めるか、定期試験前にどこを解き直すかを確認したい場合は、体系数学問題集の進め方と中高一貫校生の定期テスト対策をご覧ください。
自分で復習範囲を決めにくい場合の確認項目
家庭で復習を進められる場合は、基本問題と解き直しを続けながら様子を見て構いません。一方、次のような状態では、教材や答案を見ながら復習範囲を整理した方が進めやすいことがあります。
- どの単元まで戻ればよいか本人も保護者も判断しにくい
- 宿題は進めているが、定期試験では同じ種類の間違いが続く
- 計算はできるが、文字式や文章題になると説明できなくなる
- 学校の進度が速く、前の単元を復習する時間を取りにくい
- 問題集や答案を見ても、間違いの原因を分けられない
これらは、個別指導が必ず必要だと判断する基準ではありません。家庭で復習する範囲を決めるための確認項目として利用してください。
学校教材や答案をもとに確認したい場合
正負の数・文字式・方程式・文章題のどこから見直すか判断しにくい場合は、学校教材や定期試験答案をもとに、つまずいている単元を確認する方法があります。
中1数学に関するよくある質問
正負の数と文字式のどちらから確認すればよいですか
正負の数の計算で符号ミスが続く場合は、正負の数から確認します。正負の数は解けても、文字が何を表しているか説明できない場合は、文字式から確認してください。学年や章だけでなく、実際の間違い方を基準にします。
計算はできても、文章題だけ解けない場合はどうしますか
式を作る前に、何を求める問題か、数字が何を表すか、分からない数量は何かを日本語で整理します。計算練習を増やすだけでなく、文章から数量の関係を取り出す練習も行います。
答案のどこを見れば、つまずきの原因が分かりますか
正解か不正解かだけでなく、途中式、符号の間違い、無回答になった場所、同じ種類の間違いが続いていないかを確認します。答えだけが書かれている場合は、解き直すときに途中式を書くと原因を確認しやすくなります。
学校の進度が速く、復習が追いつかない場合はどうしますか
現在の単元をすべて中断するのではなく、学校の課題と並行して、つまずきの原因になっている前の単元を短い時間で確認します。体系数学を使っている場合は、学校で扱っている章と問題集の未消化部分を照らし合わせてください。
中1で図形や証明につまずく場合も同じ方法でよいですか
一般的な中1範囲の図形では、用語や作図、図の読み取りを確認します。中高一貫校などで証明へ進んでいる場合は、計算とは別に、条件、結論、理由の書き方を確認します。
該当する場合に確認したい関連ページ
次の内容に当てはまる場合は、それぞれのページも参考になります。
- すでに中2内容へ進み、連立方程式・一次関数・図形でつまずいている場合:中2数学個別指導で体系数学と定期試験対策を確認する
- 計算や文字式は分かるものの、図形や証明の書き方で困っている場合:中学幾何学の証明と理由の書き方を中高一貫校向けに確認する
まとめ:間違い方を分けると、復習する単元が見えやすくなる
中1数学が難しいと感じるときは、すべてを最初からやり直すのではなく、正負の数、文字式、方程式、文章題のどこでつまずいているかを確認します。
- 符号ミスが続く場合は、正負の数の途中式を確認する
- 文字の意味を説明できない場合は、文字が表す数量と単位を確認する
- 方程式で間違える場合は、一行ごとの操作と代入による確認を行う
- 文章題を式に直せない場合は、求めるものと数量の関係を日本語で整理する
家庭学習では、基本問題を少量解き、間違えた理由を確認してから同じ種類の問題を解き直します。正解数だけを見るのではなく、どの間違いが繰り返されているかを確認すると、次に復習する内容を決めやすくなります。

